伊江島ハンドー小

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今から200年程前に琉球王国がまだ薩摩藩(鹿児島)の支配下に置かれていた頃、伊江島を領地とする伊江王子の一人息子のカナーという青年がおりました。

ある日、カナーは薩摩に赴く為の服を新調する為に、奉公している首里より沖縄本島北部の国頭村の辺土名に行きました。

そしてカナーは辺土名に滞在中にハンドー小(ハンドーグワー)という、とても綺麗な娘と出合いました。

ハンドー小は村でも評判の美人で、スラリとした細身の体に長い手足に透き通るような白い肌、自慢の黒い長髪は、隣村や遠くの村まで響き渡っていました。

ある晩、カナーが宿舎として使っていた農家の離れで月を眺めながら三味線を弾いていると庭先に白いものが揺れるのに気づきます。

それは、ハンドー小でした。首里から来た豪家の高い身分の青年で洗練された都会人の物腰や風貌にハンドー小は一目ぼれしていたのです。

いつの時代も見知らぬ土地からやってきた毛並みの違う人間を好きになるのは変わらない様です。

「もしやハンドー小か?」 カナーは暗い繁みに声をかけました。

「はいそうです。」 ハンドー小は震える声で答えました。

カナーは 「こっちへおいで」 と優しくハンドー小を呼び寄せました。

「奥さんは、いらっしゃらないですよね」 ハンドー小の問いかけにカナーは 「う、うん」 と嘘で答えました。

そして二人は激しい恋の一夜を過ごします。

その後、辺土名に数日滞在したカナーは 「薩摩から帰ったら必ず迎えに来る」 と言い残し実家の伊江島に帰って行きました。

ハンドー小はカナーの帰りを指折り数えて待っていました。しかし一向にカナーは現れません。

ハンドー小の知り合いで伊江島との船渡しの船頭に玉城という人がいました。

彼の話によると、カナーはとっくに薩摩から帰ってきているということです。

もしやと思ったものの、いや何かの都合で迎えが遅れているのでは・・あきらめきれないハンドー小は、玉城に頼み込み伊江島のカナーのもとへと向かいました。

ハンドー小は船の上で 「あきらめた方がいいよ。カナーは薩摩から帰国後すぐに許嫁と結婚したよ」  と玉城から聞かされました。

ハンドー小は失望のあまりに海に身を投げようとしましたが、玉城に止められて、やはり自分の目で確かめるまではと気を取り直しました。

伊江島についたハンドー小は玉城の教えるままにカナーの大きな屋敷の前に行きました。

屋敷の中からカナーの父親がちょうど出かけるところでした。

「カナーはいますか?ぜひお会いして話したい事があります。」ハンドー小は小声で父親に頭を下げた。

屋敷の奥では奥さんらしき人が何事かと覗いています。

尋常ではない気配を察した父は屋敷の門扉をしめて、「なんの用事だ。」と冷たく上から言い放ちました。

「それは・・・・」ハンドー小は言葉に詰まらせました。

「ははーん、お前だな辺土名でカナーをたぶらかしたというふしだらな女は・・」と父は言いました。

そこにカナーが現れました。後ろに妻の姿も見えます。

カナーは父や妻の手前もあるので 「なんだお前は」 と虚勢を張ってハンドー小を足蹴にしてしまいました。

「カナーさん、奥さんはいないと言ってたではないですか。薩摩から帰ったら迎えに来るとも言っていたではないですか。全て口から出まかせだったのですか?」

ハンドー小のすすり泣く声に、カナーは「うるさい。そんなこと言った覚えはない」とさらに足蹴にしました。

その夜、ハンドー小は伊江島の山超森という山の中で自慢の長い綺麗な髪を木の枝に括り付け首を吊ってしまいました。

船頭の玉城は彼女の亡骸を手厚く葬りながら 「あまりにも、ひどい仕打ちだ。あの一家を呪うといいぞ」 と亡骸に語りかけました。

この一言がハンドー小亡霊をよびよせたのでしょうか。

それからカナーの一族には不幸が続き、父親が原因不明な死をとげ、カナーもそれに続き死にました。

また時より首に黒髪を巻き付けた女幽霊がカナーの屋敷内に現れ、カナーの子孫には奇形児が生まれたり、首のまわりに黒い奇妙な輪ができる病人まで現れ伊江王子の一族は断絶してしまいました。

ハンドー小の遺骨は、国頭村の辺土名の実家により伊江島を望む田原という墓地に埋葬されました。
 

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